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青びとのながれ


680
そもこれはいづくの河のけしきぞや人と死びととむれながれたり
 
681
青じろき流れのなかを水色に人々長きうでもて泳ぐ
 
682
青じろきながれのなかにひとびとは青ながき腕をひたうごかせり
 
683
うしろなるひとは青うでさしのべて前行くもののあしをつかめり
 
684
溺れ行く人のいかりは青黒き霧をつくりて泳げるを灼く
 
685
あるときは青きうでもてむしりあふ流れのなかの青き死人ら
 
686
青人のひとりははやくたゞよへる死人のせなをはみつくしたり
 
687
肩せなか喰みつくされてしにびとはよみがへりさめいかりなげきぬ
 
688
青じろく流るゝ川のその岸にうちあげられし死人のむれ
 
689
あたまのみわれをはなれてはぎしりの白きながれをよぎり行くなり