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保線工手

マミの毛皮を耳にはめ
シャブロのたばに指組みて
うつろふ車窓まどの雪のさま
黄なるひとみうかべたり
 
 
雪をおとして立つ鳥に
妻がけはひのるければ
ほのかにまふその頬を
松は畳めり風のそら


掲載誌「女性岩手」第四号(1932年11月15日)
関連作品:「文語詩一百編」の「保線工手」