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     市場帰り(作品第一〇四三番)

白と黄いろの水仙を
かついで来るのは詮之助
  やあお早う
あたまひかつて過ぎるのは
枝を杖つく村老ヤコブ
  やあお早う
  お天気ですな
並木と影のだんだらを
犬めが黄いろに走つて行く
  いやお早う
朝日のなかから
かばんをさげたこどもらが
みんな叫んで飛び出してくる