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     作品第一〇三一番

いま撥ねかへるつちくれの蔭
古びて緑な陶器の蛙
その蛙またはねかへり
次の土くれはねかへり
まだねむつてゐる春の蛙だ
うごかないのは陶製のため
つぎのつちくれいまかゝり
蛙よ
こんどは四五日たつて
唐檜をこゝに植えるのだ