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     開墾(作品第一〇一七番ノ一)

野ばらの藪を
やうやくとつてしまつたときは
日がかうかうと照つてゐて
そらはがらんと暗かつた
おれも太市も忠作も
そのまゝ笹に陥ち込んで、
ぐうぐうぐうぐうねむりたかつた
川が一秒九噸の針を流してゐて
鷺がたくさん東へ飛んだ