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     作品第一〇一四番

今日は一日あかるくにぎやかな雪降りです
ひるすぎてから
わたくしのうちのまはりを
巨きな重いあしおとが
幾度ともなく行きすぎました
わたくしはそのたびごとに
もう一年も返事を書かない
あなたがたづねて来たのだと
じぶんでじぶんに教へたのです
そしてまつたく
それはあなたのまたわれわれの足音でした
なぜならそれは
いつぱい積んだ梢の雲が
地面の雪に落ちるのでしたから