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     白菜畑(作品第七四三番)

盗まれた白菜の根へ
一つに一つ萱穂を挿して
それが無抵抗主義なのか

水いろをして
エンタシスある柱の列の
その残された推古時代の礎に
一つに一つ萱穂が立てば
盗人ぬすびとがこゝを通るたび
初冬の風になびき日にひかつて
たしかにそれを嘲弄する
さうしてそれが無抵抗思想
東洋主義の勝利なのか