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     はるかな作業(作品第七三八番)

すゝきの花や暗い林の向ふのはうで
なにかちがつた風の品種が鳴つてゐる
ぎらぎら縮れた雲と青陽あをびの格子のなかで
風があやしい匂ひをもつて
ふるへてゐる
そらをうつして空虚うつろな川と
黒いけむりをわづかにあげる
瓦工場のうしろの臺に
冴え冴えとしてまたひゞき
こゝの畑できいてゐれば
楽しく明るそうなその仕事だけれども
晩にはそこから忠一が
つかれて憤つて帰つてくる