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     霜林幻想(作品第三三〇番)

…いゝか この野原から抜け出してはだめだぞ
 周天は連互す浄命の幡v …無律!
…無律林上日は燦々
…無韻!
…十万無韻蒼亦蒼
…妄!
…妄りに霜葉を踏んで帰還を忘る
…それではこんどはおれが出す
 天朗れて影明なり霜樹林
…月並!
…月並なんてどうして漢詩へ入れられる
…恐れ入つたか
…何が恐れ入るもんか 暴評だ
…では譲歩して俗!
…俗塵洗ひ尽す風凛々
…風凛々、あつはつはつは
…漫罵却つて遠し枯草の原
…枯草の原、あつはつはつは
…更に一嘲を加へて更に閑森
…全編よろよろ!
…おい、風凛々といふのは何がをかしい
…をかしいな
…枯草の原といふのは何がをかしい
…とにかくひどくをかしいな
…よしそれならこんどは天狗問答で行かう
…何をか辞せん
…鈴蘭馬喰まず その實兎眼に似たり
…鈴蘭更に繁を加ふ 牧人これを如何せん
…即ち以て蓐として坐す
…その蓐既に古びて黄なり
…一月の銀 六月の芳
…頭上の天蓋朱黄燃えなんとして如何
…爪哇の潜王胡瓜を啖ふ
…風の王位に即くものは誰ぞ
…adagioは弦にはじまる
…風に鑛質の二色性あり
…冠毛燈!ドラモンド燈!