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[56] 1918年4月20日 保阪嘉内あて 葉書

(表)東京牛込矢来町三番地旧殿三号 石原保秀様方 保坂嘉内様
   大正七年四月二十日 盛岡市内丸二九 玉井方 宮沢賢治

二度の御便り拝見致しました。丁度山を歩いて居て御目にかゝれなかった事を残念に残念に思ひます。今膝を痛めて帰ってゐます。

そしてあなたはどう御決まりになりましたか。

それはしかしどうでもよいと思ひます。私のこの頃の心持を詳しく書いて差し上げたいのですが今はつかれて書きません。聖道門の修業と云ふものは云へ。

  はるきたりみそらにくもらひかるともなんぢはひとりかなしまず行け。

  なんぢをばかなしまず行けたとへそらOPALの板となりはつるとも。