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[453a] 1933年2月15日 鈴木東藏あて 封書(封筒ナシ)【旧405】

   二月十五日

拝啓十四日発の御葉書拝見仕候。

冊子への当座の資料、四五別便にて送上候間、最后の項に福島市獣医の方の氏名御挿入の上、各項適宜御敢捨被成下度、今回は本文へは全く手を附けず置き度存候。亦冊子とせず一枚刷ならば、仰せの通り全く従前通りのものも宜敷と存候。冊子印刷に一ヶ月以上間も有之候はゞ、本文全部時宜に適する様書き直し度存候。

次に店より先日送上候アングル、如何にしても貨車に積み込まれずとの電話今朝有之、何尺に切りて宜敷や至急御一報願上候。

次に石灰更に十屯御発送を得度候。この数日貴方よりも色々御取運びを仰ぎ小生も色々父へ誠意を披きて再び相当の諒解を得たる次第に候間、今回は代金は必ず着次第御送申上べく、若し御都合宜しければその内より十円にても前分へ御操入被成下ば更に幸甚と存候。

乍末筆昨日は貴地名産品多分に御贈り被成下誠に難有父よりも宜敷御礼申上候

敬具

  鈴木藤三様

宮沢賢治