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[403](1932年2月はじめ)高橋久之丞あて 封書

   稗貫郡湯本村狼沢 高橋久之丞様
   花巻町

拝復 御問合せの肥料配合の件左の如くと存候

一、赤渋の方 昨年不成績なりしは、燐酸の不充分と硫安稍多かりしによるごとく見え候。本年は

反当硫安     一貫(陸羽一三二号として)
アムモホス    一貫五百(赤渋に最も適し)
魚粕       四貫
撒大豆粕     十貫
強過燐酸     六貫
燐酸アルミナ   二貫(骨粉一貫五百ニテモ可)
塩化加里     二貫
厩肥       二百貫

とし、水冷き所ならば殊に苗は強健なものを植ゑる様なされて如何と存候。

二、四反歩の方昨年としては上出来と存候。今年も御考通りにて略々間違ひなかるべしと思はれ候へ共アワモホスは元肥とせず、天候と生育の工合を見定めて七月七日より七月十五日頃までに追肥とせらるるか、或ひはアムモホスを篩ひて、こごりのみを施さるるかを安全とせずやと考ふ所も有之候 先は。

敬具