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[382] 1931年8月29日 鈴木東藏あて 封書(封筒ナシ)

   八月廿九日

拝復紫雲英に対する炭酸石灰の効果は高農小野寺博士宮城県技術官たちの意見にては乍遺憾播種と同時にで土地に鋤き込まれざる為結果顕著ならず前作の水稲栽植前に施すを要し、除草時に施すも尚効少しとの事に右一寸執筆の材料なく困り候。然れども全然無効といふことは勿論なく且つその残分は全部明年度の稲作に働くく候間印刷物としては一寸如何と存じ候へ共注文のある分は勿論御発送可然と存上候 それよりも茲一ヶ月半は専らに麦作への宣伝こそ有効と存候間私方も東京より帰り次第重ねて各村遍歴可致存居候 先は右御返事迄取急ぎ

敬具