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[370] 1931年7月14日 鈴木東藏あて 封書(封筒ナシ)

  七月十四日

拝啓 御送附の青石早速左官及コンクリー職の人々に照会候処壁砂及人造石材料として矢張相当見込あるべきも価格は紫に及ばざるべき由略々貴方の御見込位らしく御座候 但し何分にも之等の品は大問屋よりも思ひ切って小口に各使用者へ送り候方当方としても割に合ふらしく候 出来得べくば前便八噸中へ右青石及黄黒は見本として十貫宛にてもお入れ願ひ度然らば直次第例の標本作成にかゝり、その上東京関酉需要者へ思っ切って宣伝致し見度存候 尚搗粉の方は肥料用炭酸石灰の如く一時に大量は出でざるも冬期は断えず相当の需要あること充分確信有之工場も色々御不白由の場合と存候へ共何卒折角の御取計奉願候

敬具

 追て一昨日八幡村及石鳥谷町に搗粉宣伝に参り候処小口乍ら注文あり今后は蓋ろ一車売りよりも村々に細かく入りて小口にてトラック売りと致す方得策と存じ昨日来県内各組合へ更に広告百枚発送致し候 東西磐井気仙各組合へも出し置候間右御諒承被成下度候