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[274](1930年9月14日〕鈴木東藏あて 封書(封筒ナシ)

拝啓 昨日午前十一時貴工場迄御邪魔に参上仕候処相僧未だに御不在中にてまことに遺憾に存候へ共御留守のお方より詳細に御案内を頂き経営上の御苦心等をも色々伺ひ甚感佩仕候 就て今後の御方針は貴方にて充分御研究の上若し必要も有之候はゞ小生も一分御協力申上度御座候 尤も小生のみの考にては可成小人数小設備にて先づ全能力を挙げて需要をも開柘し製品をも産出し全く事情拡張を要したる際現今の十倍位の設備となしては如何と存じ参り候 孰れは是等諸点数回の手簡にて次第に御照会被成下度場合に依ては資金調達に関する趣意書乃至計画書の如きものを今秋中に作成可致候 先は右御礼乍ら

敬具

     追て別紙は昨日の留守のお方へお渡奉願候。