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[234] 1928年5月28日 大橋珍太郎あて 封書(托便)

(表)大橋珍太郎先生 (裏)宮沢賢治拝

拝啓

新緑之候 先生には倍々御清適奉謹賀候

偖本楮持参の者は兼て御諒知の当町育英会に貸費願居候小原正君に御座候処昨夏以来学費の窮欠により盛農休学に致居他方面にて身を立つる様種々劃策致候へ共一寸勉学の外適する処無之様にて寔に致方なく何卒特に虚弱の点などご示教被成下明るき生活に御導き奉願度存候

先は従労中甚覚束なき口調にて失礼乍ら虔んで一書拝呈仕候

不二

   昭和三年五月廿八日

 大橋珍太郎先生
       御机下

宮沢賢治