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[208] 1925年6月27日 齋藤貞一あて 封書

(表)和賀郡二子村宿 斉藤貞一様
(裏)大正十四年六月廿七日 花巻農学校 宮沢賢治(封印)〆

お便りありがたうございました。

あなたもご病気がすっかり快くおなりでほんたうに結構です。何かからだをひどく使はないでできる技術的な仕事と思って考へてゐますが、そしてこれからのいよいよ専門化する農業分科の中にはさういふものも当然あるとは思ひますが、も少しお待ち下さい。わたくしも来春は教師をやめて本統の百姓になります。百合も咲き鳥も流れる夏の盛りになりました。ご自愛を祈ります。

  六月廿七日