目次へ  縦書き

[180](1921年1月中旬)保阪嘉内あて 封書(封筒ナシ)

お便り拝見いたしました

あなたは春から東京へ出られますか

お仕事はきまってゐますか

私の出来る様な仕事で何かお心当りがありませんか

学術的な出版物の校正とか云ふ様な事なら大変希望します

今や私は身体一つですから決して冗談ではありません

けれどもあなたにひどく心配して戴く事は願ひません 学校へは頼みたくないのです

勉強したいのです 偉くなる為ではありません この外には私は役に立てないからです

おゝ、あなたも又私も み心にあるが様にあらしめ給へ