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[136](1919年2月1日)宮澤政次郎あて 葉書

(表)巌手県花巻川口町 宮澤政次郎様
   東京市小石川区雑司ヶ谷町一三〇 雲台館 宮沢賢治

拝啓 三十日発御葉書難有拝見仕り候。

とし其後益々宜しく体温は最早三十六度数分と定まり、今月五日には退院しても宜しき由医師より申し渡され候。退院後直ちに寮舎へ帰るは宜しからざるべく或は学校の方とも交渉の上私の只今居る宿に数日位居りては如何かと存じ候。又は更に安心なる迄病院に居りて然る後宅へ帰るなり、医師は折角小田原へ転地を勧め居り候間父上御一諸にてそちらへなりいづれとも宜しく御相談奉願候。

先は右迄、尚私は変りなく候間御安心奉願候。

敬具