目次へ  縦書き

[130] 1919年1月26日 宮澤政次郎あて 葉書

(表)巌手県花巻川口町 宮澤政次郎様
   大正八年一月廿六日朝 東京市小石川区雑司ヶ谷町一三〇 雲台館 宮沢賢治

昨夜は熱遙に引きて三十八度二分今朝は又三十七度四分と相成り候 食慾は少からず元気も有之今日は殊に好晴にて気分宜しき様に御座候。何卒御安心願上候。

この塩梅にては院長も申され候様に予期よりは早く退院致すべく候。只今とても床の上へは自由に起き上る様に候へども熱更に下らざる間は寝台を下る事は出来難かるべく入浴もまだ暫らく間のあることに御座候。

私は変りなく候間之又御安心被下度候。