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[113](1919年1月16日)宮澤政次郎あて 葉書

(表)巌手県花巻川口町 宮澤政次郎様
   十六日朝 東京市小石川区雑司ヶ谷町一三〇 雲台館内 宮沢賢治

昨夜六時母上御帰宅致され候後本石町小林様に参り礼を述べ金五拾円を受取り参り候 右金員は之れ迄の残金と共に本日音羽郵便局に郵便貯金として入れ置くべく候。

扨て昨夜急に医師の受持変り、従来としの主任なる望月氏は内科の方へ移る事と相成り、としも又伝染病に非る以上只今迄も内科の方へ移る事望みに御座候間直ちに車にて内科室(本室)の方へ引き移り申し候。

昨夜は体温三十七度五分脉膊九十如斯き良好なる状態は今日にて最早三日に有之今朝は便通もあり食慾も可成に起り候様子、何卒御安心奉願候。