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[108](1919年1月10日)宮澤政次郎あて 葉書

(表)巌手県花巻川口町豊沢町 宮澤政次郎様
   東京市小石川区雑司ヶ谷町一三〇 雲台館内 賢治拝

拝啓 御手紙難有拝見仕り候。

八日夜は三十八度九日午后三十八度六分に御座候へども右は多分結核試験によるものに有之べく但し結核の反床は無之候間御安心被下度候。食物は病院の重湯厭き候為宿にていり米を作り之にて重湯を作らせ候。外に鶏卵余り大にて飲み苦しき由に候間うづらの卵(一箇八銭)を買ひて用ひ居り候。苹果、みかんの汁、梅干は毎食用ひ居り候。 先は右迄。

敬具