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[106] 1919年1月7日 宮澤政次郎あて 封書

(表)巌手県花巻川口町豊沢町 宮澤政次郎様 親展
(裏)大正八年一月七日 東京市小石川区雑司ヶ谷町一三○ 雲台館内 宮澤賢治(封印)絨

拝啓

御手紙及小包了承仕り候

御文面の趣委細承知仕り候 則ち病人体温三十七度代を二三日保ちて全く心配無く相成り候はゞ一人帰宅一人滞京用事相足し申すべく候。

本日容態は昨日に変り無之決して御心配無之、明日又二木博士の診察有之べくその節又詳しく申し上ぐ一く候。

私共は更に変り無之候 又宿にては毎朝梅干数箇出し候間その方も御心配無之候。

小林様商用の序に御立寄有之、三百円御持参有之候へども何分下宿にては不用心に候為金五十円のみ受取り残り二百五拾円は尚暫時御托し申し置候。

敬具

   大正八年一月七日

賢治拝

 父上様