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七四三

〔盗まれた白菜の根へ〕

一九二六、一〇、一三、

盗まれた白菜の根へ
一つに一つ萱穂を挿して
それが日本主義なのか
 
水いろをして
エンタシスある柱の列の
その残された推古時代の礎に
一つに一つ萱穂が立てば
盗人ぬすびとがここを通るたび
初冬の風になびき日にひかって
たしかにそれを嘲弄する
さうしてそれが日本思想
彌栄いやさか思想の勝利なのか