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七三一

〔黄いろな花もさき〕

一九二六、八、二〇、

黄いろな花もさき
あらゆる色の種類した
畦いっぱいの地しばりを
レーキでがりがり掻いてとる
川はあすこの瀬のところで
毎秒九噸の針をながす
上を見ろ
石を投げろ
まっ白なそらいっぱいに
もずが矢ばねを叩いて行く

(本文=下書稿2推敲後)



(下書稿2推敲前)

七三一

一九二六、八、二〇、

黄いろな花もさき
緑や紫や青じろの葉した
畦いっぱいの地しばりを
レーキでがりがり掻いてとる
 (どうしてですか
  うらむことなどない)
川はあすこの瀬のところで
毎秒九噸の針をながす
 (たゞすまないと
  思ふだけです)
おゝ上を見ろ
石を投げろ
まっ白なそらいっぱいに
もずが矢ばねを叩いて行く



(下書稿1)

七三一

一九二六、八、二〇、

がりがり引っ掻くぢしばりの蔓
緑、紫、苹果青
川は億千の針をながす
 (なにしてす
  うらむことなどすこしもなぃんす
  たゞおもうしわげなぃばがりだんす)
上を見ろ 石を投げろ
まっ白なそらいっぱいに
もずが矢ばねを叩いて行く