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七〇九

一九二六、五、二、

陽が照って鳥が啼き
あちこちの楢の林も
、 けむるとき
ぎちぎちと鳴る 汚い掌を、
おれはこれからもつことになる

(本文=下書稿2推敲後)



(下書稿3(中断稿))

野はらも山も日が照って
楢の林が藤いろをしてはるかに霞み
鳥も啼いたり飛んだりするとき
おれは壊れた椅子のやうに
ぎちぎちと鳴る汚い掌を



(下書稿2推敲前)

七〇九

一九二六、五、二、

陽が照って鳥が啼き
あちこちの楢の林もけむるとき
おれは
ひらかうとすると壊れた玩具の弾条ぜんまいのやうに
ぎちぎちと鳴る 汚い掌を
これから一生もつことになるのか



(下書稿1推敲後)

七〇九

一九二六、五、二、

陽が照って
鳥が啼き
あちこちの、楢の木ばやしもけむるとき、
おれは、
ひらかうとすると
こはれたぜんまいのやうにぎちぎちと鳴るてのひら
これから一生、もつことになるのか



(下書稿1推敲前)

七〇九

一九二六、五、二、

陽が照って
鳥が啼き
あちこちの、楢の木ばやしもけむるとき、
おれは、
ひらかうとすると
こはれたぜんまいのやうにぎちぎちと鳴るてのひら
これからおれはもつことになるのか