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三七八

住居

一九二五、九、一〇、

青い泉と
たくさんの廃屋をもつ
その南の三日月形の村では
教師あがりの採種屋たねやなど
置いてやりたくないといふ
  ……風のあかりと
    草の実の雨……
ひるもはだしで酒を呑み
眼をうるませたとしよりたち

(本文=定稿)



(「文芸プランニング」発表形 1930.11.1)

住居

青い泉と
たくさんの廢屋をもつ
その南の三日月形の村では
教師あがりの種屋など
置いてやりたくないといふ
  ……風のあかりと
    草の実の雨……
ひるもはだしで酒を呑み
眼をうるませたとしよりたち



(下書稿3)

三七八

住居

一九二五、九、一〇、

青い泉と
たくさんの廢屋をもつ
その南の三日月形の村では
教師あがりの育種業者たねやなど
置いてやりたくないといふ
  ……風のあかりと
    草の実の雨……
ひるもはだしで酒を呑み
眼をうるませたとしよりたち



(下書稿2推敲後)

たくさんの泉をもった

青い泉と、
たくさんの廢屋をもつ、
その南の三日月形の村では
教師あがりの種屋など置いてやりたくないといふ
  ……風のあかりと
    草の実の雨……
ひるもはだしで酒を呑み
瑪瑙のやうに眼をうるませて
としよりたちがさう云った



(下書稿2推敲前)

たくさんの泉をもった

たくさんの青い泉と、
林のなかに廢屋をもつ、
その南の三日月形の村では
わたくしなんぞ置いてやりたくないといふ
  ……風のあかりと
    草の実の雨……
まばゆさよ
わたくしは走らう



(下書稿1推敲後)

三七八

住居

一九二五、九、一〇、

その南の三日月形の村では
わたくしなんぞ
置いてやりたくないといふ
  ……風のかけらと草の実の雨……
まばゆさよ
わたくしは走らう



(下書稿1推敲前)

三七八

住居

一九二五、九、一〇、

その南の三日月形の村は
わたくしなんぞ
置いてやりたくないといふ
  ……銀のモナドと草の実の雨……
まばゆさよ
わたくしは走らう