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春光呪咀

いったいそいつはなんのざまだ
どういふことかわかってゐるか
髪がくろくてながく
しんとくちをつぐむ
ただそれっきりのことだ
  春は草穂にほう
  うつくしさは消えるぞ
    (ここは蒼ぐろくてがらんとしたもんだ)
頬がうすあかく瞳の茶いろ
ただそれっきりのことだ
       (おおこのにがさ青さつめたさ)