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樹園

かはたれは青く這ひ来て
しめやかに木の芽ほごるゝ

鳥飛びて気圧を高み
しんしんと歯痛は起る

ぎこちなき独乙冠詞を
青々となげく窓あり

大いなる帳簿を抱き
守衛長木の間を過ぐる

(下書稿2推敲後)



(下書稿2推敲前)

樹園

かはたれは青く這ひ来て
しめやかに木の芽ほごるゝ
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鳥飛びて気圧を高み
しんしんと歯痛は起る
    das des dem das
    die der den die
ぎこちなる独乙冠詞を
青々となげく窓あり



(下書稿1)

しめやかに
木の芽ほごるゝたそがれに
独乙冠詞を
青々として嘆く窓あり
    der das dem den
    die der der die
気圧を高み
歯痛は来る
    das des dem das
    die der den die
しめやかに木の芽ほごるゝ
たそがれにして
独乙冠詞のうた嘆きくる。



(先駆形短歌「歌稿B 238」)

238  しめやかに
   木の芽ほごるゝたそがれを
   独乙冠詞のうた嘆きくる。