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〔曇りてとざし〕

      曇りてとざし
風にゆる
それみづからぞ樹のこゝろ

光にぬるみ
気に析くる
そのこと巌のこゝろなり

樹の一本は一つの木
規矩なき巌はたゞ巌



(下書稿推敲前)

光にぬるみ
気に析くる
そのこと巌のこゝろなり

曇りてとざし
風にゆる
それみづからぞ樹のおもひ

樹の一本は一つの木
規矩なき巌はたゞ巌



(先駆形口語詩「こゝろ」)

こゝろ

光にぬるみ
しづかにける
そのことそれが巌のこゝろ

気流にゆらぎ曇ってとざす
それみづからが樹のこゝろだ

一本の樹は一本の樹
規矩のりない巌はたゞその巌