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文語詩100/75

〔天狗蕈 けとばし了へば〕

天狗蕈 けとばし了へば、
親方よ、
朝餉とせずや、こゝな苔むしろ。
 ……りんと引け、
   りんと引けかし。
   +二八!
   その標うちてテープをさめ来!………

山の雲に、ラムネ湧くらし、
親方よ、
雨の中にていっぱいやらずや。



(下書稿4推後)

天狗蕈けとばし了へば
親方よ
朝餉とせずや
こゝな苔むしろ

りんと引け、
りんと引けかし。
+二八!
その標うちて
テープをさめ来………

山の雲にラムネ湧くらし
親方よ
雨の中にていっぱいやらずや



(下書稿4推敲前)

測量

天狗蕈
けとばし了へば
親方よ
この萱の根に朝餉せずや

+二八
りんと引け
りんと引けかし
+二七 四
その標そこに しばし槌うて

雨の雲の鎖
山にて白し
山の上の
雲にラムネ湧きいづらしを



(下書稿3推敲後)

測量

天狗蕈けとばし了へば
おゝ親方
雨の中にていっぱいやらずや
雲にラムネの湧きいでぬ



(下書稿3推敲前)

測量

おゝ親方
赤ききのこをけとばし了へば
雨の中にていっぱいやらずや
雲にラムネの湧きいでぬ



(下書稿2推敲後)

測量

おゝなんぢ何とてしかくけどはや
およそ凛々しき洋紅と
純白精緻の菌糸網
なが類にはあらじかし
りんと引けかし
りんと引け
雲にラムネの湧きいでぬ



(下書稿2推敲前)

測量

おゝけとばすや
なんぢ卑しく傲れるもの
およそ凛々しきコチニール
純白精緻の菌糸網
なが類にはあらじかし
りんと引けかし
りんと引け
雲にラムネの湧きいでぬ



(下書稿1)

赤ききのこ

けとばす
りんと引っぱれ
ラムネ



(先駆形口語詩「〔おい けとばすな〕」)

一〇五三

〔おい けとばすな〕

一九二七、五、三、

おい
けとばすな
けとばすな
なあんだ たうたう
   すっきりとしたコチニールレッド
   ぎっしり白い菌糸の網
   こんな色彩の鮮明なものは
   この森ぢゅうにあとはない
   あゝムスカリン
おーい!
りんと引っぱれ!
りんと引っぱれったら!
山の上には雲のラムネ
つめたい雲のラムネが湧く