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文語詩100/63

〔古き勾当貞斎が〕

古き勾当貞斎が、      いしぶみ低く垂れ覆ひ、
雪の楓は暮れぞらに、    ひかり妖しく狎れにけり。

連れて翔けこしむらすゞめ、 たまゆらりうと羽はりて、
沈むや宙をたちまちに、   りうと羽はり去りにけり。



(下書稿推敲後)

古き勾当貞斎が
いしぶみ低く垂れ覆ひ
雪の楓は暮れぞらに
黄なるその芽をうかべけり

連れて翔けこしむらすゞめ
たまゆらりうと羽はりて
停るや宙をたちまちに
りうと羽はり去りにけり



(下書稿推敲前)

名医小野寺青扇

名医小野寺青扇が
いしぶみ低く垂れ覆ひ
雪の楓は暮れぞらに
黄なるその芽を覗かんする

並みて翔けこしむらすゞめ
たまゆらりうと羽はりて
宙に停るやたちまちに
りうと羽はり去りにけり