目次へ  縦書き

文語詩100/30

来々軒

浙江の林光文は、     かゞやかにまなこ瞠き、
そが弟子の足をゆびさし、 凜としてみじろぎもせず。


ちゞれ雲西に傷みて、   いささかの粉雪ふりしき、
警察のスレートも暮れ、  売り出しの旗もわびしき。


むくつけき犬の入り来て、 ふつふつと釜はたぎれど、
ぬか青き林光文は、     そばだちてまじろぎもせず。


もろともに凍れるごとく、 もろともに刻めるごとく、
雪しろきまちにしたがひ、 たそがれの雲にさからふ。



(下書稿推敲後)

来々軒

浙江の林光文は
かゞやかにまなこみひらき
そが弟子の足をゆびさし
凜としてみゆるぎもせず

ちゞれ雲西に傷みて
いささかの粉雪ふりしき
警察のスレートも暮れ
売り出しの旗もわびしき

むくつけき犬の入り来て
ふつふつと釜はたぎれど
セーターの林光文は
額青くみじろぎもせず

もろともに凍れるごとく
もろともに刻めるごとく
雪しろきまちにしたがひ
たそがれの雲にさからふ



(下書稿推敲前)

浙江の林光文は
かゞやかにまなこみひらき
そが弟子の足をゆびさし
凜としてうちもゆるがね

ちゞれ雲西に傷みて
いささかの粉雪ふりしき
警察のスレートも暮れ
売り出しの旗もわびしき

むくつけき犬の入り来て
ふつふつと釜はたぎれど
セーターの林光文は
額青くみじろぎもせず

もろともに凍れるごとく
もろともに刻めるごとく> 雪しろきまちにしたがひ
たそがれの雲にさからふ