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文語詩50/27

初七日

落雁と黒き反り橋、    かの児こそ希ひしものを。

あゝくらき黄泉路よみぢの巌に、 その小きもて得なんや。

木綿ゆふつけし白き骨箱、   哭きぶもけはひあらじを。

日のひかり煙を青み、   秋風に児らは呼び交ふ。



(下書稿3推敲後)

初七日

落雁と黒き反り橋
かの児こそ希ひしものを

あゝくらき黄泉路よみぢの巌に
その小きもて得なんや

木綿ゆふつけし 白き骨箱
き喚ぶもけはひあらじを

日のひかり煙を青み
秋風に児らぞ呼び



(下書稿3推敲前)

悲歌

落雁と黒き反り橋
かの児こそ希ひしものを

あゝくらき黄泉路よみぢの巌に
その小きもて得なんや

木綿ゆふつけし 白き骨箱
き喚ぶもけはひあらじを

日のひかり煙に青く
秋の風  児らは呼び



(下書稿2推敲後)

法事

落雁と黒き反り橋
かの児こそねがはんものを

木綿つけし白き骨箱
ひそやかに呼べど声なし

あゝくらきよみぢの巌に
かのちさき掌もて得なんや

秋風はけむりを吹きて
日のひかり青く射し入る



(下書稿2推敲前)

法事

落雁と黒き反り橋
かの児こそねがはんものを

そらくらきよみぢの巌に
かのちさき掌もて得なんや

うちかしぐひるのけむりに
日のひかり青く射し入る



(下書稿1推敲後)

初七日

落雁と黒き反り橋
かの児こそねがはんものを
もとむともすがたあらねば
なべてみなかの児と見んや

児らはみな得持てはしりぬ
その児こそねがへるそれを



(下書稿1推敲前)

初七日

巨なる小麦饅頭
落雁と黒き反り橋
梯形は羊羹の片
児らはみな得もてはしりぬ