目次へ  縦書き

文語詩50/26

〔きみにならびて野にたてば〕

きみにならびて野にたてば、 風きららかに吹ききたり。

柏ばやしをとゞろかし、   枯葉を雪にまろばしぬ。


げにもひかりの群青や、   山のけむりのこなたにも、

鳥はその巣やつくろはん、  ちぎれの艸をついばみぬ。



(下書稿2)

ロマンツェロ

きみにならびて野にたてば
風きららかに吹ききたり
柏ばやしをとゞろかし
枯葉を雪にまろばしぬ

げにもひかりの群青や
山のけむりのこなたにも
鳥はその巣やつくろはん
ちぎれの艸をついばみぬ



(下書稿1「雨ニモマケズ手帳133、134頁」推敲後)

きみにならびて野にたてば
風きららかに吹ききたり
柏ばやしをとゞろかし
枯葉を雪にまろばしぬ

峯の火口にたゞなびき
北面に藍の影置ける
雪のけぶりはひとひらの
火とも雲とも見ゆるなれ

あゝさにあらずかの青く
かゞやきわたす天にして
まこと恋するひとびとの
とはの園をば思へるを



(下書稿1「雨ニモマケズ手帳133、134頁」推敲前)

きみにならびて野にたてば
風きららかに吹ききたり
柏ばやしをとゞろかし
枯葉を雪にまろばしぬ

峯の火口にたゞなびき
北面に藍の影置ける
雪のけぶりはひとひらの
火とも雲とも見ゆるなれ

「さびしや風のさなかにも
鳥はその巣を繕はんに
ひとはつれなくまみ澄みて
山のみ見る」はきみは云ふ

あゝさにあらずかの青き
かゞやきわたす天にして
まこと恋するひとびとの
とはの園をば思へるを